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夜明けの快楽。

普通の男子高校生がアニメ鑑賞と一人旅をするだけのブログ

アニメ版ヨスガノソラ 感想と考察

アニメ

 

 2016年9月に行われた、アニメ版ヨスガノソラBD-BOX発売記念ニコ生一挙放送を視聴した際のメモが残っていたので、今回はそれをもとに記事にしようと思います。

 果たして続編は出るのか...?

 

【目次】

 

ヨスガノソラとは

 『ヨスガノソラ』(In solitude, where we are least alone. 縁の空)は、2008年12月5日CUFFSの姉妹ブランド、Sphereより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを元にした漫画・アニメ作品である。

 不慮の事故で両親を亡くした双子の兄妹の春日野 悠春日野 穹は、それまで住んでいた都会から離れた山里にある奥木染町(おくこそめちょう)へ移り住み、かつてその地で医者を営んでいた亡き父方の祖父母の家で、兄妹2人の生活を始めることとなった。

以前遊びに訪れた際に知り合った依媛 奈緒天女目 瑛との再会、新たな友人たちとの出会い、そして手の掛かる妹との生活。穏やかな時間の中で、やがて悠は自分の本当に大切な存在に気付いていく。

ヨスガノソラ - Wikipediaより

 この作品が有名になった要因としては、近親相姦をテーマとしたその内容から"ヨスガる""玄姦"などの単語がファンから生み出されたことなどにあります。また地上波放送におけるエロ要素の限界いに挑んだ作品としても話題を呼び、"都知事に喧嘩を売ったアニメ"とも言われるようになりました。

少年保護育成条例」改正で業界が揺れていた最中にヒロインとのSEXシーンを盛り込むという挑戦的な姿勢で話題を博し、「都知事に喧嘩を売ったアニメ」と評された事も。

ヨスガノソラとは (ヨスガノソラとは) [単語記事] - ニコニコ大百科より

 他にも、ももいろクローバーが歌うED曲"ピンキージョーンズ"のシングル発売イベントにおけるマネージャーの一言をきっかけにももクロファンの通称が"モノノフ"になったという話もあります。

 

感想

 まず演出は素晴らしかったと思います。画が美しい。BGMも作品の雰囲気に合わせて明るすぎず、かといって暗すぎない。"をかし"の言葉で形容するのが一番しっくり来る気がします。また先日述べたアマガミやセイレンなどと同じオムニバス形式も用いている点も評価できます。

 シナリオは捉え方によっては"エロゲ(及びそれを原作としたアニメ)においてはよくあるストーリ"とも言えるでしょう。実際原作の評価はまちまちな様ですし。しかし近親相姦というテーマにしっかり向き合っている点は評価ができます(実際BPOヨスガノソラを排さなかった理由の一つに"近親相姦を認めるような描写がない"点があるようです)。また何より僕自身、特に天女目瑛編に見られるような人情話に目がないので、とても楽しむことが出来ました。

 

人情話と言えば、昨年、川井マコト先生によるマンガタイムミラク連載"幸福グラフィティ"の単行本最終巻が発売されました。あたたかい料理とともに繰り広げられるあたたかみのある家族や友情の物語を通じて、とても心温まることができました。次回作も楽しみにしています。

 

最後のシーンの解釈 

※ここよりネタバレ注意

 ヨスガノソラは先述したエロ要素で話題を呼びましたが、最終話にて入水した後の悠と穹の”死亡説”と”生存説”の2つの解釈も話題になりました。アニメ版に関しては続編が出ていないため、未だにどちらが正しいのかはっきりしていません。そんなこの作品の最終話について、僕は"生存説"を推したいと思います。

 

穹の黒ウサギのぬいぐるみの意味 

  生存説を説くにあたって、まず穹の黒ウサギのぬいぐるみについておさらいしましょう。

 穹は黒ウサギのぬいぐるみをよく持ち歩いていており、これはCパート前の挿入歌の映像より、幼少期に病弱であった穹に両親が与えたものであるといえます。そして悠と穹は両親を亡くし、それを契機に都会から奥木染町に引っ越してくるところからこの物語が始まります。このことから、黒ウサギのぬいぐるみは穹にとって両親の形見であるといえます。

  実際、依媛奈緒編では、悠が奈緒と付き合うことで、家族に続き悠までいなくなることを恐れた穹でしたが、海で溺れた悠を助け、また落雷を受け燃え盛るバス停の中に残された、両親の形見であるこのぬいぐるみを救出した奈緒の姿を見て、"奈緒がいれば何も失うものはない"と穹が心を開きます。結果悠と奈緒は晴れてカップルになります。

 

最後の列車内で何故ウサギが...?

 近親相姦が受け入れられていない現実を悠が目の当たりにし、また親戚が兄妹を別々に引き取る話が出た後、悠は穹との関係を終わらせようと言います。これに納得いかない穹は、家を荒らし、その際に黒ウサギのぬいぐるみを引き裂きます。そして叉依姫神社奥宮の湖への入水を試みます。家の異変に気付いた悠は湖で穹を見つけ、救出を試みますが、2人とも沈んでしまいます。その後湖から上がった2人は、お互いがお互いを必要としている事を確認し合い、欧州行きを決意。最後の列車のシーンで2人はキスをし、物語が閉じられます。

死亡説の根拠

 この最後の列車のシーンにて、引き裂かれたはずのぬいぐるみが何事もなかったかのように元通りになっています。また、列車が11話までに登場したものと異なり、車窓が青空しか写していないことから、「この列車は天国行きで、2人は湖で沈んで亡くなり、ウサギは夢の中であるから復活している」「2人は亡くなったが、ウサギの意思によって夢の中で再会した」といった死亡説が展開されました。

生存説の根拠

 しかし、僕はこのぬいぐるみは決して夢の中だから復活した訳ではないと思います。僕はあのぬいぐるみは新たに悠が買い与えたものであると思います。以下が僕の解釈です。

 確認したとおり、最初のぬいぐるみは両親の形見であります。そしてこれを大事にしていたことから、穹は家族関係、すなわち血縁を大切にしていたといえます。しかし悠への思いが強まる中、悠から別れの提案を受けた穹は、"悠との子供を妊娠してしまったとしても、現実を断ち切れば良い"といった態度などから、悠との血のつながりを疎ましいと思っています。そして全てを終わらせようと決意した穹は家を荒らし、その際に血縁の象徴であったぬいぐるみを引き裂きます。そして湖に入水するも助かります。そして欧州に向かう際に悠が穹にわずかな資金の中から新たにぬいぐるみを与えます。これを大切にする穹の姿は、"いままで大切にしてきた血縁を捨て、悠を心の拠りどころ(ヨスガ)に生きようとしている"ことを現しているのです。

 また生存説の補強として、原作・漫画版共に死んでいないこと漫画版では穹の最初のぬいぐるみを悠が与えていること、また公式サイトの最終話あらすじからは2人が死んだとは捉えづらいといった点を挙げておこうと思います。

悠から別居する話を聞いた穹が姿を消してしまった。
必死に穹の行方を探す悠は神社の奥の湖で穹を発見。
深みにはまった彼女を助けようとするが、泳げない悠は大量の水を飲んでしまい溺れてしまう。
目を覚まし、お互いに、本当の気持ちを確かめ合った悠と穹は、かつて両親がお世話になった家具職人が暮らす町を目指す。
迷いのない悠と穹が見上げた空は、どこまでも青く澄んでいた。

 

最後に

 ここまで僕なりの生存説を説いてきましたが、正直のところ不完全であり、つっこみどころもあるかと思います。また死亡説も納得できるものが多く、完全に否定することは出来ないと思います。こういった作品は様々な解釈があっていいと思います。

 みなさんはこの結末、どう捉えましたか?