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夜明けの快楽。

普通の男子高校生がアニメ鑑賞と一人旅をするだけのブログ。受験生のため活動縮小中。

【セイレン】常木耀編感想 -どてら女と塾講師-

 きよしです。流行に疎い僕ですが、どうやらインフルエンザの流行には乗れたようです(ウレシクナイ)

 

 前回記事

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どてら女と塾講師

 多くの方が大変興味深い感想を投稿されていると思われるので、僕はどてら女と塾講師について軽くまとめておこうと思います。当記事でこの作品を振り返って頂けると幸いです。

 どてら女と塾講師とは?

 進路未定のまま徒然なる高校二年生の時を過ごしていた正一は、郁夫に誘われてトップ予備校の合宿に参加することになります。その合宿シーンにてこの"どてら女"と"塾講師(以下宮前)"が登場しました。

ー初登場時ー

(正一、上方窓にどてら女を発見)
正一「うん?」
郁夫「どうした?」
正一「いや、どてらの女がそこに」
郁夫「どこどこ?夏のどてらガール」
(どてら女の姿が消える)
正一「あれ、いない」
郁夫「ああ、飛び降りた受験生の霊が出るっていうから、それかもな」
正一「やめろよ、そういう話は。夜眠れなくなるだろ~」

宮前「お前ら、全員会議室に移動だ!」

セイレン第一話より

2人の正体

 そして合宿が閉講した第3話にて、このどてら女は耀と同じ全力救済コースでしかも浪人生の吉田麻子であり、宮前とそこそこ親しいことが分かります。

宮前「コラ~!また寝坊したな!初日のテストも寝坊してからに。せめて着替えて授業受けろよ!」

麻子(どてら姿)「寝起きで慌ててバスの見送りしたからしょうがないでしょ!」

宮前浪人生はホテルに残って追加授業だってのに、現役のヤツらを見送ってる余裕なんてないはずだ!」

麻子「もう!浪人生って言わないで!私だって一緒に家に帰りたいの!」

麻子「それに、これ(どてら)を着てるから、もう入学試験当日に風邪ひかないもん

宮前「だから夜風は毒だからドア閉めて寝ろって言ってるだろ!今度こそ合格してくれないと、先生にも立場ってもんが…

麻子「ああもううるさい!去年みたいに舐められたらかわいそうだと思って、その竹刀とサングラスを持ってきてあげたのに!

宮前「うう…すまん。」

セイレン第三話より

 

吉田麻子について

 麻子がどてら女であるということについては、実は公式サイトのキャラクター紹介の所には最初から明記されていました。また、同サイトページにて、所属が他のキャラクターのような高校名でなく「中央進学ゼミ」となっていることから、浪人生であるということの予測は可能だったとも言えます。

 この麻子ちゃん、やさしい雰囲気で完全に僕好みでした。CV:門脇舞以さんという点や、容姿(特に髪型)が一致していることから、アマガミ棚町薫の友人として登場した田中恵子を意識してると思われます。かわいい。

 文脈から見ると、麻子は"試験日当日に風邪をひいたため、浪人した"と捉えることが出来ますが、彼女は浪人生であるにもかかわらず全力救済コースに所属していて、しかも作中第二話の黒板を見る限り、その解いている問題の内容が中学生レベルであることから、風邪をひいていなくても浪人していたのではないかと思われます。

 

塾講師・宮前

 この塾講師ですが、字幕を見ると名前が「宮前」と表示されます。「宮前」は常木編の次のヒロイン・宮前透の苗字と一致します。果たして関連はあるのか...? 第五話にで透に「早く風呂あがれ」と言った男性が透の兄であり(第7話参照)、この塾講師であると思われます。

隠されたヒントたち

 そんなちょっとした仕掛けがなされていたこの合宿のシーンでしたが、一体どこにそのヒントがあったのか、ピックアップしました。

何故か宮前を否定しない麻子

 第2話前半。合宿2日目昼食のシーンにて。ここで(1話のどてら姿を除いては)吉田麻子が初登場します。そこで全力救済コースの話になり、耀を契機にグラサンに竹刀装備の塾講師・宮前が話題に上がります。

郁夫「あの講師、何のつもりであんな格好なんだ?今時ネタにもならないぞ。」

麻子「えッ、そうかな?私は強そうでいいかなって思うんだけど」

郁夫「いや、どう見ても浮いてるだろ」

正一(首を縦に振り肯定)

麻子「でもホントは優しくていい先生かもしれないよ?」

耀 「ほんとに?よくわかるね」

麻子「なんとなくね(苦笑い)」

セイレン第2話より

 輝日東組から容姿の面で総好かんを食らった宮前であったが、麻子だけがそれを否定しようとしています。そしてネタばらしのシーンを考慮するに、麻子は宮前の体裁を守るため、またもしかしたら自分のセンスの無さを認めないためにも、なんとか宮前を擁護しようとしています。

 とはいえこのシーンだけだと、単に宮前が麻子にとって好みであり、軽く心酔しているようにしか見えません。

食料調達の謎

第2話後半。2日目夜。正一と耀の会話をきっかけにこっそり夜食会を開くことになった4人。衣服と教材しか持っていないはずの4人だったが...

郁夫「材料と食器はどうしたの?」

耀 「麻子が食堂のおばさんと仲がよくて助かっちゃった」

麻子「エへへ。夜食を作りたいってお願いしたら、おすそ分けもらっちゃった。」

耀 「へぇ~、麻子はみんなの愛されキャラだね。」

麻子「まあ、常連客みたいなもんだからね」

 公式サイトをよく読んでいなかった僕は、ここで麻子が何を言っているのかさっぱり分かりませんでした。食堂のおばさんと仲がいい?常連客?

 でもネタばらしの後では、麻子が浪人生であるため、輝日東組よりも多く合宿所の食堂に通っていて、それで仲良くなったと言うことが出来そうですね。

 

個人的に、公式サイトの"麻子がどてら女の正体である"という点を読み落としていたことと、その他上記のヒントでそのことに気付けなかったのは痛かったですね。

 

最終話感想

  正一と耀による初々しい恋愛に、正一の「学生でなくなることの不安」から始まった"進路"というテーマが重なり、いかにも高校生と言った感じの演出が素晴らしかったと思います。またお互いがお互いの影響を受けて進路を見つけ出す様も美しく感じました。

 耀は「住み込みで雇ってくれるところはない」と言っていましたが、時代設定をさらに考慮すると、2人がお互いの気持ちを伝えた後にリーマンショックが発生し、円高が進み、就職氷河期に入ることから、耀が輝日東から離れてでも泊めてくれる働き先へ赴き、さらに海外へまで行ったことは正しかったのではないかと思われます。

 そして正一は大学生最後の夏に、耀と再会します。この絶妙な時期の再会が、2人が共に歩んでいく未来を暗示しているようで心が締め付けられますね。

 

 アニメ・セイレンの常木耀編、とても楽しめました。残り8話も視聴を続けようと思います。

 

過去の関連記事

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TVアニメ「セイレン」エンディングテーマ1 瞬間Happening
 

 

【セイレン第一話感想】七咲郁夫から想像する七咲姉弟のつながり

セイレン第一話をリアルタイムで視聴しました。遅くなりましたが、感想を述べて行きたいと思います。

 

【目次】

 

七咲郁夫の成長劇

 セイレンとは、アマガミの9年後の世界として描かれています。そして、この七咲郁夫アマガミにおけるヒロインの一人・七咲逢の弟にあたります。

七咲郁夫について

セイレンにおける七咲郁夫

【七咲郁夫】~面倒見のよいクールな親友~

 正一の幼馴染

 いたずら小学生であったが、

 姉のおかげで落ち着いた性格になる。

 成績も優秀。

>>プロフィール

 誕生日  :1/15

 クラス  :輝日東高校2-B

 好きなこと:ネットサーフィン

 苦手なこと:姉の悲しむ顔

公式サイトより

 クールで、嘉味田君と違い常識人で、また古典を始め学業成績も良い(作中の成績順位表によると学年5位)。まさに優良生徒であると思います。アマガミで登場した郁夫と同一人物なのか疑っちゃいますねw

 

アマガミにおける七咲郁夫

 ではアマガミでの郁夫はどのようなボウズだったのか、振り返ってみましょう。

七咲 郁夫(ななさき いくお)七咲逢の甘えん坊な弟小学2年生

好きなこと:ゲーム・戦隊ものなどの勧善懲悪なテレビ番組・姉の作るオムライス・イタズラ・姉・同級生のとある女の子

苦手なこと:長い話・勉強・じっとしていること

逢の、年の離れた弟。わがままで生意気だが、無口なので何を考えているのか分かり辛い。かなりのませガキでありエロ本をこっそり立ち読みしているしょっちゅうイタズラしては逢に叱られているが、彼女のことが大好き。

アマガミ - Wikipedia より一部改変

 やはり注目すべきは「イタズラが好き」「勉強が苦手」「わがままで生意気」「かなりのマセガキ」と言った点でしょう。

 実際アマガミssでの登場はほとんどなかったものの、原作では

  1. 人見知りをこじらせ初対面の橘純一(主人公)に挨拶せず、またほとんど喋らない
  2. ゲーセンで"1PLAY50円"のシールをゲームをしている人の背中に貼り付ける
  3. 意中の同級生の女子にいきなりデコちゅーをしようとする
  4. 背の大きい同級生の女子の手を舐め、泣かせる
  5. 学校でカレー味の消しゴムを舐める
  6. 7歳であるにも関わらず本屋でエロ本を立ち読み
  7. 街中で絢辻さんにちょっかいを出して謝らなかったところ、絢辻さんに連れ去られる

といったエピソードが登場しました。これだけを見ているともう別人にしか見えませんw

 小学生男児の多くは、一度はイタズラに走ることであろうかと思います。しかし、これらの郁夫の行動は、かなりハイレベルである上に、悪質であると思います。

家庭環境と姉の存在

 なぜ郁夫はこのような非行に走ってしまっていたのか。成り行きでそうなってしまったというのもあるでしょうが、やはり家庭環境が関わっていると思います。

両親は共働き。家はあまり裕福でないが地主の親戚がいる。

アマガミ - Wikipedia より一部改変

  まだ7歳であった郁夫にとって、学校から帰ってきてもしばらく家族がいないというのはやはりさみしいことだと思います。かといって、設定を見る限り両親も、核家族化・共働きが当たり前になった世の中で、家族を養っていくのに苦労している事と思われます。誰も悪くないのです

 そんななか、郁夫に一番向き合っていたのが七咲逢なのです

七咲 逢(ななさき あい)面倒見のよいクールな後輩

クラス:輝日東高校1年B組 / 部活:水泳部 

普段はポーカーフェイスで口数も少なく、クールな態度を取る。実際は温和で、人情深く面倒見がいい。

共働きの両親を手伝って夕食を作ったり、年の離れた弟の面倒を見たりと家庭的な一面も見せている。料理上手。

運動神経抜群で、水泳部では大型ルーキーとして期待されている。だが決してそれに驕ることはなく、人知れず放課後に練習したり河原で走り込んだりと、かなりの努力家。その反面、頭の回転は早いものの勉強は不得意で、歩くのはあまり速くない。

公式サイトでの人気投票では圧倒的投票数で第1位を獲得した。

アマガミ - Wikipedia より一部改変

 七咲は水泳部における有能株で、練習に勤しんでいました。その傍らで、自らゲーセンに赴くなどして郁夫のイタズラを叱っていました。夕飯の材料の買出し、調理を行っていました。そしておそらく、夕飯の場で逢は郁夫との団欒を取っていたのでしょう。逢は両親の代わりとして郁夫にちゃんと向かい合っていたのです。逢と郁夫の会話から、郁夫は反抗することはあっても、姉を慕っているように思えました。

 そして逢の面倒見の良さの結果、郁夫は成長し、逢から「面倒見の良さ」「クールさ」を引き継いだ上に、逢を上回って「勉強が得意」になったのです。なんと素晴らしい逢の愛に対する報い方。セイレンの物語においてはかなり些細なことではありますが、2人はこの上ない姉弟であるといえます。

郁夫「この前、予備校の帰り、姉とラーメン食ってたら、常木さんが男の人と歩いているのを見かけたぜ」

セイレン第一話より

 このセイレンの世界において、逢はすでにおよそ25歳で、一般的に考えると就職済みです。家を離れていてもおかしくありません。しかしこのセリフからは今の郁夫と逢の距離の近さがうかがえます。七咲逢は、まだ輝日東にいるということなのでしょうか...?

 

常木耀に対するファースト・インプレッション

 主人公の友人のことばかり語るのも変なので、物語の本筋に入って行きましょう。

童貞はつらいよ

 放送開始から約十分間、耀の嘉味田に対するちょっかいや、嘉味田の変態行為に対するお咎めがなかったことから、僕は「フヒwww耀ちゃんは嘉味田君に脈ありなのかなwww」と真面目に思っていました。だがどう考えても荒木先輩のほうが耀と親しい上に図書室にて耀は郁夫にもかなり接近していることから、これは誤解であると思います。こんなことも分からないなんて...2chではビッチ扱いされてるし。

 高校生になって女子と電話やメールはおろか、LINEすらしたことのないほど非リアをこじらせた自分が厭になりました。童貞はつらいよ...

 

その他細かい描写について

成績順位の矛盾

 成績が張り出される描写がありましたが、これを詳しく見てみると

 1.小平透

 5.七咲郁夫

10.三条るいせ

34.嘉味田正一

36.常木耀

38.高遠由貴恵

130.菊地洋子

とあります。ここで気になるのが三条るいせの順位です。公式サイトの三条るいせのキャラクター紹介にはこうあります。

風紀委員長で成績は学年トップ

 どうみても表と一致していません。今回のクールでるいせ√はありませんが、この設定、アニメ第二期又はゲーム化したときの伏線なのでしょうか...?

 

最後に

 とりあえず感想を一言でいえば面白かったと思います。今回はどうしても話の本筋以外のところに目が行ってしまいましたが、来週からは嘉味田と常木の恋人になっていく過程を楽しみにしようと思います。

 

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アニメ版ヨスガノソラ 感想と考察

 

 2016年9月に行われた、アニメ版ヨスガノソラBD-BOX発売記念ニコ生一挙放送を視聴した際のメモが残っていたので、今回はそれをもとに記事にしようと思います。

 果たして続編は出るのか...?

 

【目次】

 

ヨスガノソラとは

 『ヨスガノソラ』(In solitude, where we are least alone. 縁の空)は、2008年12月5日CUFFSの姉妹ブランド、Sphereより発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを元にした漫画・アニメ作品である。

 不慮の事故で両親を亡くした双子の兄妹の春日野 悠春日野 穹は、それまで住んでいた都会から離れた山里にある奥木染町(おくこそめちょう)へ移り住み、かつてその地で医者を営んでいた亡き父方の祖父母の家で、兄妹2人の生活を始めることとなった。

以前遊びに訪れた際に知り合った依媛 奈緒天女目 瑛との再会、新たな友人たちとの出会い、そして手の掛かる妹との生活。穏やかな時間の中で、やがて悠は自分の本当に大切な存在に気付いていく。

ヨスガノソラ - Wikipediaより

 この作品が有名になった要因としては、近親相姦をテーマとしたその内容から"ヨスガる""玄姦"などの単語がファンから生み出されたことなどにあります。また地上波放送におけるエロ要素の限界いに挑んだ作品としても話題を呼び、"都知事に喧嘩を売ったアニメ"とも言われるようになりました。

少年保護育成条例」改正で業界が揺れていた最中にヒロインとのSEXシーンを盛り込むという挑戦的な姿勢で話題を博し、「都知事に喧嘩を売ったアニメ」と評された事も。

ヨスガノソラとは (ヨスガノソラとは) [単語記事] - ニコニコ大百科より

 他にも、ももいろクローバーが歌うED曲"ピンキージョーンズ"のシングル発売イベントにおけるマネージャーの一言をきっかけにももクロファンの通称が"モノノフ"になったという話もあります。

 

感想

 まず演出は素晴らしかったと思います。画が美しい。BGMも作品の雰囲気に合わせて明るすぎず、かといって暗すぎない。"をかし"の言葉で形容するのが一番しっくり来る気がします。また先日述べたアマガミやセイレンなどと同じオムニバス形式も用いている点も評価できます。

 シナリオは捉え方によっては"エロゲ(及びそれを原作としたアニメ)においてはよくあるストーリ"とも言えるでしょう。実際原作の評価はまちまちな様ですし。しかし近親相姦というテーマにしっかり向き合っている点は評価ができます(実際BPOヨスガノソラを排さなかった理由の一つに"近親相姦を認めるような描写がない"点があるようです)。また何より僕自身、特に天女目瑛編に見られるような人情話に目がないので、とても楽しむことが出来ました。

 

人情話と言えば、昨年、川井マコト先生によるマンガタイムミラク連載"幸福グラフィティ"の単行本最終巻が発売されました。あたたかい料理とともに繰り広げられるあたたかみのある家族や友情の物語を通じて、とても心温まることができました。次回作も楽しみにしています。

 

最後のシーンの解釈 

※ここよりネタバレ注意

 ヨスガノソラは先述したエロ要素で話題を呼びましたが、最終話にて入水した後の悠と穹の”死亡説”と”生存説”の2つの解釈も話題になりました。アニメ版に関しては続編が出ていないため、未だにどちらが正しいのかはっきりしていません。そんなこの作品の最終話について、僕は"生存説"を推したいと思います。

 

穹の黒ウサギのぬいぐるみの意味 

  生存説を説くにあたって、まず穹の黒ウサギのぬいぐるみについておさらいしましょう。

 穹は黒ウサギのぬいぐるみをよく持ち歩いていており、これはCパート前の挿入歌の映像より、幼少期に病弱であった穹に両親が与えたものであるといえます。そして悠と穹は両親を亡くし、それを契機に都会から奥木染町に引っ越してくるところからこの物語が始まります。このことから、黒ウサギのぬいぐるみは穹にとって両親の形見であるといえます。

  実際、依媛奈緒編では、悠が奈緒と付き合うことで、家族に続き悠までいなくなることを恐れた穹でしたが、海で溺れた悠を助け、また落雷を受け燃え盛るバス停の中に残された、両親の形見であるこのぬいぐるみを救出した奈緒の姿を見て、"奈緒がいれば何も失うものはない"と穹が心を開きます。結果悠と奈緒は晴れてカップルになります。

 

最後の列車内で何故ウサギが...?

 近親相姦が受け入れられていない現実を悠が目の当たりにし、また親戚が兄妹を別々に引き取る話が出た後、悠は穹との関係を終わらせようと言います。これに納得いかない穹は、家を荒らし、その際に黒ウサギのぬいぐるみを引き裂きます。そして叉依姫神社奥宮の湖への入水を試みます。家の異変に気付いた悠は湖で穹を見つけ、救出を試みますが、2人とも沈んでしまいます。その後湖から上がった2人は、お互いがお互いを必要としている事を確認し合い、欧州行きを決意。最後の列車のシーンで2人はキスをし、物語が閉じられます。

死亡説の根拠

 この最後の列車のシーンにて、引き裂かれたはずのぬいぐるみが何事もなかったかのように元通りになっています。また、列車が11話までに登場したものと異なり、車窓が青空しか写していないことから、「この列車は天国行きで、2人は湖で沈んで亡くなり、ウサギは夢の中であるから復活している」「2人は亡くなったが、ウサギの意思によって夢の中で再会した」といった死亡説が展開されました。

生存説の根拠

 しかし、僕はこのぬいぐるみは決して夢の中だから復活した訳ではないと思います。僕はあのぬいぐるみは新たに悠が買い与えたものであると思います。以下が僕の解釈です。

 確認したとおり、最初のぬいぐるみは両親の形見であります。そしてこれを大事にしていたことから、穹は家族関係、すなわち血縁を大切にしていたといえます。しかし悠への思いが強まる中、悠から別れの提案を受けた穹は、"悠との子供を妊娠してしまったとしても、現実を断ち切れば良い"といった態度などから、悠との血のつながりを疎ましいと思っています。そして全てを終わらせようと決意した穹は家を荒らし、その際に血縁の象徴であったぬいぐるみを引き裂きます。そして湖に入水するも助かります。そして欧州に向かう際に悠が穹にわずかな資金の中から新たにぬいぐるみを与えます。これを大切にする穹の姿は、"いままで大切にしてきた血縁を捨て、悠を心の拠りどころ(ヨスガ)に生きようとしている"ことを現しているのです。

 また生存説の補強として、原作・漫画版共に死んでいないこと漫画版では穹の最初のぬいぐるみを悠が与えていること、また公式サイトの最終話あらすじからは2人が死んだとは捉えづらいといった点を挙げておこうと思います。

悠から別居する話を聞いた穹が姿を消してしまった。
必死に穹の行方を探す悠は神社の奥の湖で穹を発見。
深みにはまった彼女を助けようとするが、泳げない悠は大量の水を飲んでしまい溺れてしまう。
目を覚まし、お互いに、本当の気持ちを確かめ合った悠と穹は、かつて両親がお世話になった家具職人が暮らす町を目指す。
迷いのない悠と穹が見上げた空は、どこまでも青く澄んでいた。

 

最後に

 ここまで僕なりの生存説を説いてきましたが、正直のところ不完全であり、つっこみどころもあるかと思います。また死亡説も納得できるものが多く、完全に否定することは出来ないと思います。こういった作品は様々な解釈があっていいと思います。

 みなさんはこの結末、どう捉えましたか?

 

 

【アニメ"セイレン"放送記念】キミキス-pure rouge-に登場する電車について

 2017年1月5日深夜放送予定のアニメ"セイレン"。"アマガミの9年後"を舞台とした作品として注目が集まっています。一方で、アマガミの前作"キミキス"のアニメ版は黒歴史とされており、あまり話題にあがることがありません。そんなアニメ版キミキスに登場する、ちょっと変わった"電車"について、今回は取り上げようと思います。

 

【目次】

 

キミキスキミキス-pure rouge- について

キミキス』 (Kimikiss) は、2006年にエンターブレインから発売された、PlayStation 2恋愛シミュレーションゲームソフト。

過去にエンターブレインが発売した恋愛シミュレーションゲームソフト『トゥルー・ラブストーリー』シリーズのスタッフが制作に携わっており、『キミキス』は、次作の『アマガミ』と共通しているところが一部ある。

テレビアニメは『キミキス pure rouge』のタイトルで、2007年10月から2008年3月まで放送された。全25話。TV放送は24話まで、残り1話はDVD最終巻の収録とネット配信のみ。

キミキス - Wikipediaより一部改変

 キミキスアマガミセイレンと舞台を共有しており、アマガミが1999年頃、キミキスが2006年頃、そしてセイレンが2008年頃を時代設定としているとされています。

 

アニメ化、そして黒歴史

 キミキスが発売されてから二年と四カ月後、J.C.STAFFによって キミキス-pure rouge- のタイトルでアニメ化されます。2010年と2012年に放送されたアニメ版アマガミ(AIC制作)がギャルゲ原作のオムニバス形式アニメの成功例として名高く、それを踏襲するとみられるセイレンにも期待が高まっている一方で、アニメ版キミキスは「キミキスのアニメはなかった」と原作ファンから言われるほどの黒歴史とされています。

主な改変

主人公であったはずの相原光一は真田光一と相原一輝という二人のオリジナル主人公となり、アニメオリジナルキャラクターである甲斐栄二の登場、水澤摩央は主人公達と何年も会っていないフランス帰りの帰国子女という設定変更されるなど、ゲームの登場人物に名前が似ている登場人物によるオリジナルストーリーとなっている。(当初はエンターブレインなどが主張したオムニバス形式を採る動きがあったものの、監督となったカサヰケンイチの意見で群像劇になったといわれている。)

アニメ版での物語は、真田光一、水澤摩央、相原一輝の三人のそれぞれの恋愛を中心に描かれている。純愛がテーマであったゲームとは全く違うオリジナルストーリーであり、三角関係や心変わりが中心となった愛憎劇となっている。

キミキス - Wikipediaより

黒歴史たる所以

  この作品が黒歴史とされる第一の理由はやはり原作にはない愛憎劇を展開したことによる最終話における主人公真田の"心変わり"にあるでしょう。しかもよりによって「そこじゃなくてもいいだろ!」と思わず突っ込んでしまうようなタイミングで真田は実に自分勝手にヒロインを突き放します。あまりの酷さに最終話コメントにて出演声優さん達も真田を庇いきれないほどでした。ここら辺の真相は是非皆さんの目でアニメ本編を確認して頂きたいと思います。

 またこのようなシナリオを、オムニバス形式を断念したエンターブレイン(高山氏)側の確認・承認をもってアニメ制作に取り掛かる予定であったが、カサヰ氏側のシナリオ作成が遅れたために、高山氏側は確認時間がほとんどなく、シナリオに対する要望をあまり通すことが出来なかったということがあったそうで、さらにこのアニメを黒歴史にしています。

 ただ個人的にはもう一人の主人公・相原サイドのストーリーと甲斐栄二と言うオリジナルキャラクターを登場させた点はよかったと思います。甲斐君はもっといい活かし方があったようにも思えますが...

 

 

アニメ版キミキスに登場する電車について

 ここから本題。アニメ版キミキス第四話などにおいて、電車の描写があります。それがこちら。

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 一見すると広島地区で未だ現役の旧国鉄車両(通称"末期色")を彷彿させるようなデザインですが、一体この車両は何者なのか。そのことについて今回は紐といて行きたいと思います。

 まず車両の形式ですが、関東南部在住の方はおそらくおわかりでしょう。そうです、横須賀線総武本線(快速線)で現役のJR東日本E217系(下図)です。

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  アニメにおける車体と実際の車両は大体が一致しています。スカートも、同車両の未更新車と一致しています(写真は更新車)。

 つづいて色ですが、黄色で覆われた車体や、ドアや前面窓下の銀色などから西武鉄道の車両をモチーフにしたと言えるでしょう(下図)。

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画像提供:おきあみ@お絵描き修行僧 (@muneeso321) | Twitter

 

このような車両が生まれた訳

 ここからは推測になりますが、おそらくキミキスの舞台が銚子近辺であること西武線の駅がアニメ聖地になっていることが大きくかかわっていると考えられます。

 先述したとおり、キミキスは架空の町輝日南(きびな)を舞台としていて、こちらについてのモデルの都市ははっきりとしていません。一方で後発のアマガミの舞台は輝日東(きびと)であり、こちらは銚子市がモデルとされています。輝日南と輝日東はその地名から、またアマガミ主人公の橘純一の中学生時代に同級生で、好意を寄せていた女の子が輝日南高校に通っている事などから隣町であり、すなわち輝日南は銚子付近であると推測できます。

 また、アニメ版キミキスにおいてヒロイン星乃結美の通学時などに登場する駅(輝日南駅)のモデル(聖地)は西武中井駅とされています。現在は改修工事が進みアニメと同じ姿を見ることが出来なくなっておりますが、Wikipedia内の画像(下図)とアニメを見比べてみると、駅名標などが似ている事が確認できます。

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中井駅 - Wikipediaより

  これらのことから、輝日南のモデルである銚子市を通る総武本線と、輝日南駅のモデルである中井駅を通る西武線を融合させた結果、このような車両が誕生したのではないかと推測できます。しかし実際のところE217系総武本線の中では東京-成東間でのみ運行され、銚子までいかないんですよね(困惑)

 またアニメ内の車両の発進音もリアルで、おそらく中央総武緩行線で現役のE231系900番台に搭載された日立製作所製のインバータの音ではないかなと思っています。

 

まとめ

 いままで多くの作品にて実在する電車の車両が登場してきましたが、この作品にみられるような融合型はなかなかにレアケースであると思われます。

 今後は過去のJ.C.STAFF制作アニメを参考にしてより詳しい解明をしていきたいと思います。

 

 ところで、セイレンアマガミと同じ輝日東高校が舞台になってますけど、アニメ版キミキス第23話で相原や咲野の輝日南高校サッカー部が対戦した輝日南東高校が今後登場することは果たしてあるのでしょうか...?

 

【2017年】新年のご挨拶

きよしです。遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

今年より当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

2016年アニメ振り返り

 

こんにちは、きよしです。

 

昨日録り溜めていたアニメを全話観終わったので、軽く今年のアニメの振り返りをしたいと思います。

 

■今年視聴したアニメ 全15作品

   ・ヤングブラックジャック

    ・僕だけがいない街

    ・ガンダム"鉄血のオルフェンズ"

    ・JKめし!

   ・ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?

    ・うさかめ

   ・Rewrite

    ・91Days

    ・あまんちゅ!

    ・ラブライブ!サンシャイン!!

秋   ・響け!ユーフォニアム2
    ・てーきゅう8期

      (・ガンダム"鉄血のオルフェンズ")

劇場版他君の名は。

    ・planetarian(配信版,劇場版)

    ・聲の形

 

☆印象の深かった作品

 今年は91Days響け!ユーフォニアム2期が個人的に印象に深く残っています。

    91Daysは特に大きな話題になった作品ではありませんでした。ただ僕としては世界観がとても好みで、またアヴィリオの行動に驚かされる一方でその行動すべてが"主人公の本来の目的"に適ったものであるという確認をしていくのがとても楽しかったです(なんだこの非理論的で小並感な感想文は)。最後の描写の解釈ですが、ネロはアヴィリオを殺し、またネロ自身もガラッシア家によって殺されたと捉えています。

 一方で今年TV放送アニメで唯一涙腺が緩んだのは響け!ユーフォニアム2(以下ユーフォ)でした。ユーフォは第一期終了時には原作全3+1巻を読み終えていて、展開はほぼわかった状態での視聴でした。しかしその原作に全国大会での久美子と麻美子のやり取りを追加し、また銅賞だった全国大会の後に卒部会を加えることによって、作品の終わりがとても明るく華やかなものになり、またそれらを含めた様々な演出の効果なのか、最後のタイトル回収シーンにおいては原作以上に感動したのがいい思い出です。本当にありがとうございました。

 

 

☆その他作品について

 

 夏クールのRewriteについて、Charlotte最終話後のアニメ化決定の宣伝がされた時から楽しみにしていましたが、期待値が高すぎたのか、正直そこまでではなかったと感じています。様々な要因があると思いますが、個人的にはギャグシーンで笑えるところが少なかったように感じます。

 Key関連で行くと今年はリトバス一部シナリオやRewriteOP"Phylosopyz"の作詞を手掛けられた都乃河勇人さんの小説farewell, ours ~夏の僕らは瞬きも出来ない場所へ~が発売されました。Key作品はよく「登場人物の精神年齢が低い」と言われますが、今作はそれを上手く利用したような内容で楽しめました(Key作品ではないけど)。二重の意味で瞬きの出来ない少年少女達の夏物語、ぜひ味わってみてください。樋上先生の挿絵も可愛いです。

 

 聲の形に関して、観終わった直後の感想は「石田一人がいじめの罪を負わなければならないのか」「川井むかつく」といったもので、この作品を好きになれませんでした。確かに、この作品では石田のいじめっ子の過去や川井の自己愛などと言った欠点を持った人たち同士が、どうかかわり合っていくかがこの作品におけるテーマであり、川井のこの性格は物語において必要であります。しかし見終わった後にあまりすっきりしないというのはいかがなものでしょうか。この原因について、僕は原作における真柴の川井に対するまゆ毛の例え話がなくなったことによって「この作品の登場人物は全員悪人である」ということを硝子いじめの第三者の視点で伝える描写がなかったことにあると思ってます。

 ケンカや争い事において、当人たちが自分は正当であり相手が間違っている事を主張することは当り前のことです。この争いを止めるためには、裁判における裁判官のような、第三者による仲介が必要となります。その後中盤の橋の上で皆がバラバラになるシーンで、石田の「自分ばかりが硝子をいじめてたわけじゃない」という主張に対し、植野は「(いじめに)同調してたけど葛藤もしていた(から川井よりもマシ)」と、そして川井は「いじめに関与してない」といずれも自分が悪いということを認識していません。このあと原作で真柴は川井に「僕(西宮)がまゆ毛が太い(耳が聞こえない)だけでいじめられて、先生は自分も楽しんでいたくせに皆を叱ったとして、その中の"自分は悪くない"って言ってる人(川井)は本当に悪くない?」という例え話に対して川井は「その人はウソをついている」と答えます。これは硝子いじめに関して、第三者である真柴が、石田のみならず、植野・川井ともに罪があるということを示しているという解釈が可能であり、そのうえいじめへの関与を完全否定した川井が例え話内自分のこととも気付かずに否定するという何とも皮肉なシーンであります。しかし劇場版ではこのシーンは使われませんでした。このシーンで植野・川井が自分の罪を認めているわけではない上、このあとそういったシーンが(少なくとも劇場版には)ある訳ではありません。でもこのシーンの有無は大きいと思います。(橋の上で川井・植野のどちらも支持しなかった佐原も学級裁判時には不登校だったことから第三者と捉える事が出来ますが、彼女は裁判官よりは証言人のほうが的確でしょう)

 

 planetarianに関しては原作ライターがCLANNADで一番好きなことみ√と同じ涼元さんということで観てきました。人間が起こした災いを受けながらも最後まで人間に尽くそうとするゆめみの、ロボットとしての運命に逆らえない中の純粋さには色々と考えさせられました。星の人のパンフにチルシスとアマントのネタばらしがあると知ってたら買ってたのに。後悔。

 

 ヤングブラックジャック僕だけがいない街は家族で楽しめましたし、ネトゲ君の名は。は今年の流行語にもなった聖地巡礼もしました。あまんちゅは夏の終わりの憂鬱を紛らわしてくれた作品でした。オルフェンズも毎話楽しみにしてます。

 

 

 

 

そんなこんなできよしは今年も充実したアニメライフを過ごせましたとさ。めでたしめでたし。